書の魅力
熱を感じた夜
年賀状
穏やかなお正月でしたね
年賀状は年の始めの
心あたたまるやりとり
あ、年賀状を出していなかった…
と思いがけずいただいた方へは
松の内に届くように
「賀状拝受ありがとうございます」
「年賀状をいただきありがとうございます」
と書き添えて年賀状を
出さなかった言い訳はなしで^^
松の内は大まかに
関東は1/7まで関西は1/15まで
地域によっては異なるので
2017年は今週中に届くよう
発送できると安心です
喪中ハガキを送らなかった方から届いた場合や
松の内が明けてから出す場合は
節分(2/3)までに届くよう
寒中見舞いを
年賀状など書き物の作法は
日々変化しています
作法を知った上で
あまり形式ばらず
気持ちいいやりとりを第一に
お相手の顔を思い浮かべて
書くことを楽しんでみてください
書き初め かきゆめ アトリエごもり
古来は元日の夜露を
2日の朝に集めた若水で
その後、元日に初めて汲んだ水を
神棚にお供えした若水で
と時代と共に変化しながらも
邪気を除く若水で墨をすり
恵方(今年は北北西:11時半)に向かい
詩歌を書いていた書き初め
かきゆめとして
自分の心から湧き上がる言葉を書きました
画廊オーナーからいただいた
箔も貼り始め
今日は一日アトリエごもりの幸せを満喫中
ペン字練習帳発売日
「ペン字練習帳を買っても
最後まで続かないんです…」
「ペン字練習帳は何冊も持っているのですが…」
書のご指導をさせていただくと
よく生徒さんから聞く言葉でした
向上心から字の上達を願って練習帳を手にしても
それをやり遂げられなったという残念な思いだけが
残っている
書のご指導が終わるとみなさん
「気持ちよかった」
「楽しかった」
と言ってくださいます
書いていて気持ちよくなるペン字練習帳
書いていて楽しくなるペン字練習帳
ができるといいのになぁと考え始めたのが
この本の誕生のきっかけです
『幸せになれるペン字練習帳』(河出書房新社)
発売されました
よろしくお願いします
手にとってくださった方が
気持ちよく最後までやりきれますように
書くことを楽しんでもらえますように
日本の湿度が育むもの
雨がたっぷり降る朝
しっとりしていて
厚手の和紙がふくよかで
松の煤から作った松煙墨を手に
筆はどうしよう…
このところ 練習帳の追い込みで
ペンを持つ時間が多かったから
ちょっと嬉しい朝
講演「”書”の魅力 書く・観る・飾る 〜身近にある日本文化〜」
ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルにて、日本文化塾・特別座学として「” 書 ”の魅力 書く・観る・飾る」を講演させていただきました。スタッフのみなさまや会場のお客様のあたたかい雰囲気のおかげで、楽しく気持ちよくお話しできました。ありがとうございます。
横浜みなとみらい、海を望む展望と広々とした荘厳で落ち着きのあるホテルの会場で和やかに始まりました。
書はとても身近にある日本文化です。
「お習字」ではない「書」の魅力について、みなさんに実感していただける切り口でお話しました。
参加者は20代から80代まで幅広く、とても熱心にうなずき多くの方がメモを取りながら聞いてくださっていました。
今回は筆を持っていただく時間がありませんでしたが、書くことが楽しくなる簡単なコツなどもお伝えしました。
みなさん、興味深く作品を覗き込んで見てくださり、写真におさめSNS発信される方も。
こんな楽しみ方も書の新しい魅力かもしれないとみなさんに教えていただきました。
わたし自身も学びの機会となり、素晴らしい機会を与えてくださったみなさんに感謝です。
これからも日本文化・「書」をわかりやすくお伝えし、海外・次世代に繋げていくお仕事にも取り組んでいきたいと思っております。
どうぞよろしくお願いします。
春陽 Shun-Yo
キャンドルナイト
夏至の20時から2時間 電気を消して過ごそうというキャンドルナイト。
いつもは朝型なので あまり夜遅くまで筆をもつことはないのだけれど
10年ほど前にこの活動を知ってから 夏至には必ずろうそくの灯りで書くことを楽しんでいる。
優しくあたたかい灯りの中 墨をすると香りが一層たちあがり 心はいつもよりざわめいている。
筆で書く線も余白も揺らいで 視覚的にはいつもより見えないけれど
見えないものを書いていることが 見えないものをとらえることが楽しくて仕方ない。
できあがったものに いつもより愛着がわく。なかなかだと少々気を好くしたりする。
翌日 陽の光でみるとそうでもないなぁとがっかりすることもあるけれど
灯りのおかげで 心に導かれ 灯りのせいで その心がよい具合にざわざわしている。
日本で書の文化が花開いた時代 きっとこの灯りのチカラも大きかったに違いない
と思いを馳せ 心地よい余韻に包まれてバスルームにもキャンドルを浮かべながら
タイムスリップしているような不思議な感覚にひたってみる。
書きぶり
ことばを書くのだけれど
文字を書くのではなく
銀の魔力
書の魅力は、自然の恵から作られていることも大きい。
書く時に、その自然の力に自分を委ね抗い、対峙しつつ書く。
できあがった作品からは、その自然の力が自分の力と共創したものが放たれる。
今年は銀箔の上に書を書くことが多くなった。
和紙の上に書くよりも手強い。
墨はより純粋な姿を表すから、書き上がったものをみると丸裸にされた気分になる。
胡粉はより深層な表情をみせ、まだまだ納得いく作品に至らない。
不器用なので銀箔は貼っていただいている。
仕上がった銀箔をそっとひろげるたび、同じものはひとつもない。
毎回違う輝きとあたたかさがある。
和紙のように指先で紙面を撫で、触れて感じることはできないが
書く前に全身で箔面から魔力を感じて筆を入れる。
挑戦
海外で作品展示の機会をいただき
新作の創作に没頭していた。
日々書くけれど
新たな機会をいただくことで
思わぬ発見がある。
挑戦して失敗するから
挑戦して挫折するから
自分の力を引き上げてもらったり
自分の意識からは離れたものが作品に宿る。
今回は時間も限られていたので
こんな作品に仕上げようとかなりイメージして取り組み始めた。
けれどできあがった作品は
そのイメージと一致するものはひとつもなかった。
どれも愛しい作品となり
またさらにもっともっと書きたくなった。
書は SHOは
世界に通じる芸術と信じて…。