書の魅力
キャンドルナイト
夏至の20時から2時間 電気を消して過ごそうというキャンドルナイト。
いつもは朝型なので あまり夜遅くまで筆をもつことはないのだけれど
10年ほど前にこの活動を知ってから 夏至には必ずろうそくの灯りで書くことを楽しんでいる。
優しくあたたかい灯りの中 墨をすると香りが一層たちあがり 心はいつもよりざわめいている。
筆で書く線も余白も揺らいで 視覚的にはいつもより見えないけれど
見えないものを書いていることが 見えないものをとらえることが楽しくて仕方ない。
できあがったものに いつもより愛着がわく。なかなかだと少々気を好くしたりする。
翌日 陽の光でみるとそうでもないなぁとがっかりすることもあるけれど
灯りのおかげで 心に導かれ 灯りのせいで その心がよい具合にざわざわしている。
日本で書の文化が花開いた時代 きっとこの灯りのチカラも大きかったに違いない
と思いを馳せ 心地よい余韻に包まれてバスルームにもキャンドルを浮かべながら
タイムスリップしているような不思議な感覚にひたってみる。
2015-06-22 | Posted in 書の魅力 | No Comments »