2015-11
寿
「ことほく」が語源の「寿ぐ」。
「ことほく」とは、よいことばを使って幸せを招き入れるといういう日本古来からある言霊思想。
気持ちいいことば、美しいことばを使っていると言祝ぐことが起こる。
ことばが現実をつくるということを
日本人はずっとずっと前から知っていた。
筆のチカラ
柔らかい毛 腰のある毛 しなる毛
心の機微を墨にたくす時
優しい筆が指先から伝えてくれる
硬い毛 墨を含まぬ毛 抵抗する毛
書いても書いても、何か違うともがいている時
扱いにくい筆が心を導いてくれる
立冬
ひと雨ごとに寒くなり
街は浮足立ってくる
和
なごみ やわらぐ のどか ゆるやか
お互いに争わず仲良くする
季節が穏やかに 移ろう中で
大切な人と 雪月花を愛で
歳時記を みなで積み重ね
過去を敬い 未来に期待し
今をのどかに生き
すべてが調和し 平和な日々
自分の中に 揺るぎないものを持ちながらも
あらゆるものを受け入れ
新しいものを生み出す力
日本人が持つ和の力は
日々の中のさもないことの蓄積
今 生きているわたしたちが
ならわしやたしなみを知る 最後の世代
和の文化は日々の暮らしの中にある
和の文化は身近な人と人の和の中にある
和の文化は世界の和を築く力がある
初のグループ展
おかげさまで「花つづり 第二章 あなたへ」無事会期を終了することができました。たくさんの皆様にお越しいただきありがとうございます。初のグループ展。写真家、日本画家の方々とご一緒できたことや個展では出会えないお客様にみていただけたことで、自分の中にあらたな指針が生まれ、また何より楽しく刺激的な時間を過ごすことができました。本当にありがとうございました。
心に表れたものをもっともっと書の奥底に込められるよう筆を持ちたい。お客様からかけていただいたことばや作家のみなさんの創作への想い、飾られた作品そのものからエネルギーをいただきウズウズしています。
これからもどうぞよろしくお願いします。
春陽 Shun-Yo