2014-02

素直に正直に

筆を持ち 書に向かうとき 
自分と向き合うことになります。

心がけていることは
素直に正直に 筆を持つ。 
素直に正直に 書に向き合う。

心地いい線を書く
自分に正直な線を 素直に書く。
激しい線になっても しなやかな線になっても
今の自分に素直で正直な線を書く。

人からどう見えるかでなく 
自分の心がどうなのか
素直に正直に。

見る人も素直に正直に感じてもらえたら嬉しい。
頭でよくわからないなぁ…と考えることなく
素直に正直に感じるままに 心に身を任せてみて。

素直に正直に書いているから
共感してもらえる人がきっといる。

うそがあると共感してもらえる人は現れない。

「うそなく 正直に」
親からのことばは わたしが存在するための鍵。
 人としても 書家としても 大切なことばになっています。

2014-02-15 | Posted in 書の魅力No Comments » 

 

【 季節を愛でる日本のことば 】『 雪 』

20140214
「雪ぐ」と書いて「すずぐ」
祓い清める意味になる。

雪の日の冷たさ
雪の日のあたたかさ
雪の日の明るさ
雪の日の影

すべて浄化されるよう…

 

正座

書は正座をして書くものと思い込まれている人も多く
「正座が苦手なので…」と
書くこと以上に気にされる方もいます。

椅子に座して書くこと
立って書くこと
手足をついて四つん這いで書くこと
縄にぶら下がり書くこともあるくらい
書に向かう姿勢は自由です。

ただ正座して書くことが多いのも事実です。

現代日本の生活様式では、正座は苦手な人が多いのも当然です。
正座という姿勢そのものも、時折通される和室でする慣れないものですし、
何より和服でこそ座りやすい姿勢なので、洋服で正座することが居心地悪さを感じます。

板の間で胡座の習慣から、江戸時代に畳が敷かれるようになり、
畳敷きで正座をする習慣になり、正座が広まりました。

畳を分かち合う、限られた場で共に 時間もスペースも心も分かち合う
謙虚な心が生まれたのではないでしょうか。

わたしは自分が書く時も 講座をする時も
正座の心、全てを分かち合う心
その心があれば正座にこだわりません。

その心があれば、ありのままで背筋が伸び、
美しく自由のきく姿勢で書に向かうことができるからです。

2014-02-13 | Posted in 書の魅力No Comments » 

 

【 気持ちのよい日本のことば 】『 かわいい 』

20140210
小さくて美しいもの 愛すべきものに
愛おしさや趣き深さなどを感じる。
愛情を持って大事にしてやりたい気持ち。
生まれたての赤ちゃんにも お年寄りにも可愛さがある。

現代の日本では 
自分自身の心を和ませる美点を持つと感じるものは
すべて“かわいい”

 

天地神明

今日 手書きで文字を書きましたか。
今日 縦書きで文字を書きましたか。

書を書く時、紙には上下なく天と地が生まれる。
縦書きで文字や文章を書く時、横書きにはない意識が無意識に働く。
天と地を意識し、内容を自問自答している。

天地神明に誓ってということばがあるように
縦書きはお天道様、神様に誓ったことばとなる。

現代では手書きで文字を書く機会も少ない。
現代では縦書きで文字を書く機会も少ない。

手書きで縦書きで文字を書く機会を持とう。
きっと書のチカラに気づくことができる。

2014-02-10 | Posted in 書のチカラNo Comments » 

 

紙への畏敬

筆を持ち 紙に向かう時
どんな書を書く時も緊張する

かなり緊張して もう一度筆を整え直すこともある
筆でなく 自分の心を整え直す意味で

気軽に思いついて書いてみようと思う時でも
無意識に呼吸を整えて 緊張を解き放とうとしている

わたしにとって 何も書かれていない空白の紙は
何も書かれていないけれど 
どんな表現でもできる大きな可能性が存在し
空白だけどカッラポではない 余白の美しさがそこにある

深く呑み込まれそうで 大きく光に祝福されそうで
心地よい緊張感に包まれる

その紙に筆で墨跡を残すことが
怖くもあり 胸躍ることでもある

そこにわたし自身が写し出される怖さと
そこに写し出される自分を眺める楽しさがある
20140209

2014-02-09 | Posted in 書の魅力No Comments » 

 

【 季節を愛でる日本のことば 】『 雪 』

冷たいのに あたたかく 
儚くて 妖しげで 

月光に照らされても 朝陽に輝いても 美しい
降り始めも 積もった後も なぜが心躍る

あっ. . .
20140208

 

書の魅力は無限

書くという行為の中にも
墨をする時間には清々しく凛とした空気と 
何かが溶きほぐされていく空気が共存している。

紙を手でピンとのばす時の感触
筆に墨を含み整える時の優しい気持ち…
紙に文字を書く行為以外のさまざまな魅力が存在する。

文房四宝と呼ばれる筆墨硯紙を買うことも書の魅力のひとつ。
書くための道具として 買い揃えることのみならず
美しい筆墨硯紙を買い求め 愛でる楽しみがある。

愛でる行為の中にある魅力は親しみやすく、奥が深い。
書を見るということは、難しい…敷居が高い…と思われがちだが
歴史に名を残す歌人や高僧の名筆だけでなく
地元名士が書き残した手紙、起業家の設立理念など
人柄やその時の熱意や心配りを、書から感じ 
思い巡らすことができる。

書にまつわることには 書の魅力が存在する。
自然に引き込まれ 探求していくと楽しさが深まる世界が広がっている。

いつからでも どこからでも
美しく清らかで優美で激しい 
深奥な世界への扉は開くことができる。 

2014-02-07 | Posted in 書の魅力No Comments » 

 

書のチカラを信じて

書は 書いても書いても満足できない
ある日 ある時 その一書だけ
ふっと 不思議な心地よさで書くことができる

あきらめず へこたれず
自分がみたもの 自分が感じた何かを
なんとかして伝えたいと書き続けていると
ふっと 説明できない心地よさで書くことができる

字形や筆運びがきれいということでなく
なんとかして伝えたい想いがこもったものを
ふっと 書くことができる

もちろん技術や経験という基があり
あきらめず へこたれず 作品への想いをこめる

書で 芸術で 伝えられるものがそこにある
愛と勇気 愛と励まし 愛と癒し 愛と感動 

作品で想いが伝わりますように
20140206

2014-02-06 | Posted in 書のチカラNo Comments » 

 

【 気持ちのよい日本のことば 】『 優 』

20140204
やさしさは 美しい手から伝わる

子どもも大人も 
頭をよしよしされると心が落ち着く
なでなでされると痛みが和らぐ

節がごつごつしていても
ちょっとくらいささむけていても
優しい手は 品格があり美しい

 

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