2014-02-09
紙への畏敬
筆を持ち 紙に向かう時
どんな書を書く時も緊張する
かなり緊張して もう一度筆を整え直すこともある
筆でなく 自分の心を整え直す意味で
気軽に思いついて書いてみようと思う時でも
無意識に呼吸を整えて 緊張を解き放とうとしている
わたしにとって 何も書かれていない空白の紙は
何も書かれていないけれど
どんな表現でもできる大きな可能性が存在し
空白だけどカッラポではない 余白の美しさがそこにある
深く呑み込まれそうで 大きく光に祝福されそうで
心地よい緊張感に包まれる
その紙に筆で墨跡を残すことが
怖くもあり 胸躍ることでもある
そこにわたし自身が写し出される怖さと
そこに写し出される自分を眺める楽しさがある
2014-02-09 | Posted in 書の魅力 | No Comments »