書のチカラ

漢字を縦に書く謎

世界的に文字を縦に書く文化は稀有です。
人間の目が横に二つ並んでいることで、眼球の機能は
縦より横に動くことの方が生理的に合っているからです。

漢字を縦書きすることが中国で生まれたましたが
その必然性は謎のままです。

漢字は物理的に右手で書くようになっています。
上から下、左から右への筆順で形作られ
下への流れもありますが、右への流れもあります。

横書きもできる縦書きもできる漢字。
ある時、中国のどこかで縦書きが誕生したのです。

わたしは書を掲げることが生まれ
空間と書の関係ができたからと考えています。

書のチカラを感じた人が書を掲げるという行為を欲した。

書を掲げてることで、自分を律することができる
奮起させることができる、心落ち着かせることができる
励まし癒すことができる、そんな書のチカラを感じたからです。

掲げる方法として、掛け軸が生まれ
その掛け軸を書ける場所が必要になった。
明時代の建築には、掛け軸だけでなく
柱に文字が書かれ刻まれ、書と建築が一体化していきます。

そして横書きよりも縦書きが多くなっていった。
縦に書くことで書のチカラは
さらに大きなものになったのです。

2014-02-25 | Posted in 書のチカラNo Comments » 
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