日本語の美しさ
漢字とひらがなとカタカナが生み出すもの
日本語は三種類の文字から成り立ち、
日本人は3つの文字を使い分け組み合わせて表現ができます。
・中国から伝わった漢字。
・倭語(日本固有の単語)に漢字をあてて表現していたものをくずして生まれたひらがな。
・漢文を日本語として読むための補助的な文字として生まれたカタカナ。
世界中、ほとんどの言語は一種類の文字から成り立っています。
それだけ日本語は多様な表現、繊細な表現が生まれます。
そして日本人は多様な文化を生み出し、繊細な精神を育みました。
「桜」「さくら」「サクラ」…思い浮かぶ景色が違います。
わたしは満開だったり、花吹雪だったり、花びらだったり。
どの景色にもハラハラと散り落ちる「sa・ku・ra」が見えます。
それは文字を知る以前に、母が「桜が満開ね。」と見上げた桜から
ハラハラと散っていく数枚の花びらをみていたから。
「わぁ♪きれいなさくらね。これが最後かなぁ。」と手をつないで歩いた
桜吹雪の中でも、舞踊る花びらをみていたから。
手のひらに「サ ク ラ よ」と花びらを置いてくれたから。
親が見ていたものを子は見て、親が発することばを子は聞いて覚えます。
母国語は親から伝えられることばです。
それを日本人は無意識のうちに三種類の文字で表現しているから、
多様な表現と繊細な精神が身につく。
2014-02-02 | Posted in 日本語の美しさ | No Comments »